オオカミとお姫様

「誰の言う事も聞かなかったお前が誰かの言う事を聞くだなんて…その女ならうまくやっていけるだろう」

「…意味わかんねぇよ」

「でも嫌じゃないだろ」

そう言われて考える。
…確かに嫌じゃない。

「まっまぁ…」

「じゃあそれでチャラにするってことで。私はこれから人に会わなきゃいけないんだ、帰ってくれ」

「何勝手に決めてっ…くそっ」

文句を言いながら部屋を出た。
少し歩いたら長谷川がいた。

「坊ちゃま、お話はお済みになりましたか?」

「あぁ。意味わかんなかったけどな」

「さようですか」

「俺帰るわ」

「お送りいたしましょうか?」

「いや、いい。歩いて帰る」

「承知いたしました。では、外までお見送りさせていただきます」

「あぁ」

長谷川に外まで見送ってもらった。