オオカミとお姫様

少しして、詩音から離れた。
…俺だって、詩音をドキドキさせたい。
俺のいたずら心に火がついた。

「お姫様、手を繋いでもよろしいでしょうか?」

詩音に向けて手を差し出した。

「えっ…」

唖然とする詩音。
そして少しずつ頬が赤みを帯びていく。

「姫?」

「えっあ…はい」

戸惑いを残しつつも、俺の掌に詩音の掌が重なった。
そのまま手を繋ぐ。

「玲央…」

「詩音が俺にドキドキさせるから。俺も詩音にドキドキさせたい」

「ドキドキ…」

真っ赤になる頬。
どうやら成功したようだ。