オオカミとお姫様

「玲央が、私の世界を変えてくれたから…だから、私も玲央の世界を変えに来たんです」

俺が…詩音の世界を変えた?
変わったのは俺の世界だ。

「俺の世界を変える?」

「…はい」

「それならもう変ったよ」

「…はい?」

きょとんとした詩音。
こんな顔、久しぶりに見れた。

「今さっきまで、詩音の前から居なくなることが詩音の幸せだって思ってた。けど、そうじゃなかった。こんなに『好き』って言ってくれてたのに、俺はそれを遠ざけていた。逃げてた。弱虫なのは俺の方だ」

「玲央…」

初めて本音を詩音に言うことができた。
しっかり目を見て。

それに…