オオカミとお姫様




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教室に行く前、職員室に行った。

「失礼します。2年C組の桜井です。サッカー部顧問の先生はいらっしゃいますか?」

「ん?桜井!」

先生はすぐに来た。

「最近どうしたんだ?部活に来てないそうじゃないか」

「そのことなんですけど」

俺はカバンから退部届を出す。

「なっ…桜井!お前」

「もう決めたことなんで」

「彼女が辞めたからなのか?」

「…え?」

「彼女が先日退部届を提出しに来た。私がいなくてもサッカー続けてくれるって言ってな」

「なんだよそれ…」

そんなの知らなかった。
辞めてただなんて。

「辞めるなんて言わないよな?」

「…いえ、もう決めたんで」

「そっそうか…」

「じゃあ失礼します」

俺は一礼して職員室から離れた。
詩音がマネージャー辞めてただなんて。
詩音が辞める必要ないのに。



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