オオカミとお姫様

次の日


いつも通り、保健室に行く。
変態栄養士は「また来たんだ」と言って俺にコーヒーを出してくれた。
そのコーヒーを啜り、溜息。

「…溜息なんて珍しいね」

「あ?」

「あんたみたいな奴が人前で溜息なんかするタイプじゃないって思ってたから」

「しちゃ悪いかよ」

「そこまで言ってない。ただ、何か悩みでもあるのかな、と」

悩み…
多分それは数えられないほどある。
でもそんなのは別に何ともない。
1番の悩み…それは、…詩音の事だろう。

「その様子だとありそうだね。先生が聞いてあげるよ?」

「は?変態栄養士になんか聞いてほしくなんかねぇよ」

「そう言って、誰かに聞いてもらいたいくせに」

「んなわけねぇよ、帰る」

コーヒーカップを流しに置き、保健室を出た。
変態栄養士め…
痛いとこついてきやがる。
俺の本心を見透かすかのようなこと言いやがって。