「え?僕のこと知らないの?」 まさかの、馬鹿ってやつ? あたし、この可愛らしい男の子とどこかで会ってるの? 必死に、頭の中で考えるけど絶対に出会ってないと思う。 「初めて会ったのに知るわけない。」 あたしは、前の男から視線を外しながら答えた。 「追っかけじゃないの?」 だからなに、その追っかけって。 あたし誰のファンでもないんだけど。 「あんたって、何かの有名人?」 「…へ?」 あたしが、そう問いかけると男は口をポカンと開けてものすごくマヌケな顔をした。