ー紅虎ー 壱





…辞めるなら、今だ。

あたしはそう思って勢い良く立った。


「何しようとしてんだ」


……もう、ばれたみたい。


少しばれたことにイライラしながらももう一度座った。



「あのさ、今って何時間目なわけ?」


すると、琉ちゃんは


「3時間目か4時間目だな」

なんて、のんきに答えた。


…まぁいいや。
これが琉ちゃんだと思えばいいんだもんね。


「じゃあ、行かないと。」


このまま、入学早々一日出ないのはやばい。


「…ちょっと待て」


そう言って、あたしの動きを止めたのは
いつもと全然違った“族の顔”の琉ちゃんだった………―――。