「ほんとに、琉ちゃんなの?」
「馬鹿。ほかに誰がいんだよ」
琉ちゃんはそう言いながらあたしをソファーに座らせた。
彼は、毛の長さは長くもなく短くもないけど、髪色が真っ黒になっていて、初め本当に誰か分からなかった。
「…だって、髪の毛真っ黒じゃん」
「理事長が金髪じゃ、おかしーだろーが」
あたしと琉ちゃんの接点は“紅虎”。
彼は、紅虎の先代で、龍兄の前の総長だった。
まだ、琉ちゃんが現役の時、髪の毛は金髪でいかにもな見た目だったけど、今じゃその面影すら感じられない。
まだ龍兄が総長じゃない時、琉ちゃんは龍兄のことをすっごく気に入っていてよく2人が仲良くしているのを見ていたことを思い出す。
その時から、あたしも琉ちゃんに良くしてもらってた。
でも、琉ちゃんが紅虎を抜けて龍兄の代になってから紅虎の倉庫にも来なくなって不思議に思っていたときの再開だからすごく驚いた。
「ほんとに、琉ちゃんがここの理事長なの?」
琉ちゃんの過去を知っているから、理事長なのかさえ疑ってしまう始末。
「あったりめぇだ」
