それからはあっという間に時間が過ぎて、気付けば目の前には大きな学校が目に入った。
「ありがとう」
そう言って車から降りようとしたとき、
「紗羅」
あたしの名前を呼ぶ駿の声が聞こえた。
あたしが無言のまま駿へと視線だけ移すと駿もあたしを見ていたのか一瞬で目があった。
「帰りも迎えに来るから連絡しろよ」
それに頷くと、車は一瞬にして見えなくなった。
はーーー。
これじゃー、どっちが年上なんだか分かんないでしょ。
第一、そんなにあたしって危なっかしいわけ?
…ううん。絶対そんなことない。
「…それより、理事長室だっけ、」
小さく呟きながら、目の前にある、大きな門をくぐりこの馬鹿っ広い校舎に入った…───。
