忘れ去られたキオク




思わず声を荒げると、翔平の口がピタリと止まった。



あたしの頭の中は、沸騰したみたいに熱くて。



「何? 嫉妬してんの?エルネストに。

馬鹿らし。 翔平が他人事みたいに見てるだけで助けなかったからじゃん!!

だからあたしがおんぶしたの!! 悪い?」




翔平が口を開きかけた。


それを遮るように、いや、遮るために、さらに次から次へと溢れる思いを口に出した。




「この際だから言っとくけど、今まであたし、翔平にも何回かエルネストの話、したよね?

エルネストはあたしの親友だって。

あたし、翔平といるより、エルネストと一緒にいる方が楽しいから」