忘れ去られたキオク





「...随分、うなされてたな」



「...翔平に殺される夢、見ちゃった。
縁起、悪すぎるよねー」



「...」



なんとなく笑ってみたものの、夢がリアルすぎて夢じゃないみたいだった。



気まずい雰囲気になったあたしは、ピアノの蓋をあけて、慣れた手付きで『ねこふんじゃった』を弾く。



慣れた手付きで、って言っても『ねこふんじゃった』しか弾けないんだけどね。



~♪ ~♪



静かな教会の中に、綺麗なピアノの音が響く。



弾き終わったと同時に、エルネストが呟いた。