保健室にひとり残され……愛子は、やっぱり携帯を取り出した。
押そうかどうしようか、しばらく迷う。
どれくらい思案していただろう。――海が出れば、間違ったと言って切ればいい。そんな風に自分を納得させ、愛子はようやくボタンを押し始める。
そのとき、突然携帯が鳴った。
愛子はビクッとして、条件反射で通話ボタンを押す。
「あっ! えっと、はい」
誰? と聞こうとした瞬間、
『愛ちゃん? 愛ちゃん、無事か?』
それは海だった。
それも酷く慌てた声だ。
やはり、さっきのサイレン……そして、更に加わるパトカーや救急車の音は海が原因なのだろうか?
だが、愛子がそれを聞く前に、
『愛ちゃん、もう警察から学校に連絡が行ったと思う。すぐ近くで事件が起こったんだ。補習は切り上げて、保護者が迎えに行くまで待機だと思うから……すぐに行くから、皆と一緒にいるんだよ』
「どういうこと? ねぇ――カイが襲われたの?」
そのとき、愛子の後ろでスーッと保健室のドアが開いた。
それは、人がひとりやっと通れるほどの幅であろうか、すぐにパタンと閉じる。
押そうかどうしようか、しばらく迷う。
どれくらい思案していただろう。――海が出れば、間違ったと言って切ればいい。そんな風に自分を納得させ、愛子はようやくボタンを押し始める。
そのとき、突然携帯が鳴った。
愛子はビクッとして、条件反射で通話ボタンを押す。
「あっ! えっと、はい」
誰? と聞こうとした瞬間、
『愛ちゃん? 愛ちゃん、無事か?』
それは海だった。
それも酷く慌てた声だ。
やはり、さっきのサイレン……そして、更に加わるパトカーや救急車の音は海が原因なのだろうか?
だが、愛子がそれを聞く前に、
『愛ちゃん、もう警察から学校に連絡が行ったと思う。すぐ近くで事件が起こったんだ。補習は切り上げて、保護者が迎えに行くまで待機だと思うから……すぐに行くから、皆と一緒にいるんだよ』
「どういうこと? ねぇ――カイが襲われたの?」
そのとき、愛子の後ろでスーッと保健室のドアが開いた。
それは、人がひとりやっと通れるほどの幅であろうか、すぐにパタンと閉じる。

