「うがあぁぁぁっっ!」
それは、海の声であった。
辺りは翡翠色の霧に包まれていた。
海に襲い掛かるゴリラの動きが止まる。ゴリラは両手で海を掴み、吊るし上げたみたいだ。
「せとないかい! 返事してぇ」
ゴリラの手に捕まった海は、今にもふたつに裂かれてしまいそうだ。
ちょうどスルメを食べるのに、引き裂いた方が食べやすい、みたいな感じで。だが、海の足が動いた。ゴリラに蹴りを入れている。
海の足がゴリラの顎を真下から蹴り上げたとき、ゴリラはふらついた。
「その調子よ! 頑張って!」
愛子は必死で声援を送る。
それが届いたのかどうかわからないが、二発目の蹴りを喰らい、ゴリラは海から手を放した。
海は着地と同時に地面を蹴った。体を捻り、横向きで前方に飛ぶ。そして、海の右足は見事、ゴリラの眉間に飛び蹴りを入れたのだった。
「すっごーい! さすが全国優勝!」
ゴリラは大地を揺るがす咆哮を上げ、そのまま仰向けになり地面に倒れ込んだ。
その直後、緑色の靄が晴れ、海の姿が愛子の目に映ったのである。
それはなんと――
それは、海の声であった。
辺りは翡翠色の霧に包まれていた。
海に襲い掛かるゴリラの動きが止まる。ゴリラは両手で海を掴み、吊るし上げたみたいだ。
「せとないかい! 返事してぇ」
ゴリラの手に捕まった海は、今にもふたつに裂かれてしまいそうだ。
ちょうどスルメを食べるのに、引き裂いた方が食べやすい、みたいな感じで。だが、海の足が動いた。ゴリラに蹴りを入れている。
海の足がゴリラの顎を真下から蹴り上げたとき、ゴリラはふらついた。
「その調子よ! 頑張って!」
愛子は必死で声援を送る。
それが届いたのかどうかわからないが、二発目の蹴りを喰らい、ゴリラは海から手を放した。
海は着地と同時に地面を蹴った。体を捻り、横向きで前方に飛ぶ。そして、海の右足は見事、ゴリラの眉間に飛び蹴りを入れたのだった。
「すっごーい! さすが全国優勝!」
ゴリラは大地を揺るがす咆哮を上げ、そのまま仰向けになり地面に倒れ込んだ。
その直後、緑色の靄が晴れ、海の姿が愛子の目に映ったのである。
それはなんと――

