そのとき、境内の東側に広がる木立から、人影が飛び出してきた。
「やったぁ! 『翠玉(すいぎょく)』だぁ!」
およそ場違いなハイテンションの声に、愛子らは絶句する。
顔は可愛いが少年だろう。千鳥格子柄のショートパンツに、英文字が並んだパーカーを着ている。どこの中学校だろう? 綾辺一中の後輩かな? 愛子がそんなことを考えていたとき、隣にいた海が動いた。
なんと、吸い寄せられるように、海は緑色の玉に飛びついたのだ。
「ああっ! ダメだよ! 触っちゃだめ」
飛び出してきた少年は慌てて止めるが……。
直後、緑色の不思議な光を放つ玉は姿を消したのだった。
「あ~あ。やっちゃった。もう、知らないよぉ。人型に変わるのって大変なんだからね。服も調達しなきゃなんないしさ。自分ではやりたくないんだよねぇ」
などと、意味不明なことを言っている。
「あ、あんた何? 何者?」
「そんなことはどうでもい! 君も早く逃げるんだ! まだ、ばけ……有働くんが」
さすがに同僚を化け物呼ばわりすることに抵抗を感じたのか、佐々木警部は有働の名前を呼んだ。
しかし、その有働巡査にとって、すでに上司は餌でしかなくなっていた。
「やったぁ! 『翠玉(すいぎょく)』だぁ!」
およそ場違いなハイテンションの声に、愛子らは絶句する。
顔は可愛いが少年だろう。千鳥格子柄のショートパンツに、英文字が並んだパーカーを着ている。どこの中学校だろう? 綾辺一中の後輩かな? 愛子がそんなことを考えていたとき、隣にいた海が動いた。
なんと、吸い寄せられるように、海は緑色の玉に飛びついたのだ。
「ああっ! ダメだよ! 触っちゃだめ」
飛び出してきた少年は慌てて止めるが……。
直後、緑色の不思議な光を放つ玉は姿を消したのだった。
「あ~あ。やっちゃった。もう、知らないよぉ。人型に変わるのって大変なんだからね。服も調達しなきゃなんないしさ。自分ではやりたくないんだよねぇ」
などと、意味不明なことを言っている。
「あ、あんた何? 何者?」
「そんなことはどうでもい! 君も早く逃げるんだ! まだ、ばけ……有働くんが」
さすがに同僚を化け物呼ばわりすることに抵抗を感じたのか、佐々木警部は有働の名前を呼んだ。
しかし、その有働巡査にとって、すでに上司は餌でしかなくなっていた。

