「前門の狼、後門の……ゴリラ、か?」
「アレって狼なの? 豚かと思った」
「豚って肉食じゃないだろ?」
「じゃ……猪」
「いや、豚も猪も雑食で」
「そ……そんなことを言っとる場合かっ!」
ふたりの足元からようやく意識を取り戻した佐々木警部が、身を起こすなり怒鳴りつけた。
「とにかく、君らは逃げて家に戻り警察に通報してくれ……私は……うっ」
「お巡りさんっ!」
「しっかりしてくださいっ!」
無理に立とうとして、崩れるように倒れる佐々木警部の体を海が支えた。
どうしようと顔を上げた愛子の目に映ったのは、また意味不明な事態であった。
「せとないかい! 見て!」
愛子のただならぬ声に、海は彼女の指さした方向に目をやる。
それは、勝負がついた訳ではなさそうだった。
狼だか豚だか、とにかく最初の化け物が胸を押さえ、もがき苦しんでいるのだ。
「何が起こったんだ?」
「わからない。急に……」
「アレって狼なの? 豚かと思った」
「豚って肉食じゃないだろ?」
「じゃ……猪」
「いや、豚も猪も雑食で」
「そ……そんなことを言っとる場合かっ!」
ふたりの足元からようやく意識を取り戻した佐々木警部が、身を起こすなり怒鳴りつけた。
「とにかく、君らは逃げて家に戻り警察に通報してくれ……私は……うっ」
「お巡りさんっ!」
「しっかりしてくださいっ!」
無理に立とうとして、崩れるように倒れる佐々木警部の体を海が支えた。
どうしようと顔を上げた愛子の目に映ったのは、また意味不明な事態であった。
「せとないかい! 見て!」
愛子のただならぬ声に、海は彼女の指さした方向に目をやる。
それは、勝負がついた訳ではなさそうだった。
狼だか豚だか、とにかく最初の化け物が胸を押さえ、もがき苦しんでいるのだ。
「何が起こったんだ?」
「わからない。急に……」

