「カイッ!」
風に揺らめく湖面をバックに、そこにいたのは、金色の豹だった。
全身がゴールドに輝いている。そして、豹にあるはずの梅花模様の黒斑がない。恐ろしく大型で、体長は三メートル近い。居丈高で誇り高い佇まいは、まるで百獣の王と呼ばれるライオンのような風情だ。
しかし、その体躯はどう見ても豹である。全身黒の黒豹なら聞いたことがあるが……はじめて見る金豹に、愛子は言葉を失った。
傷はそれほど深くなかったのか、海は第二撃に備えて身構えている。
だが、氷月の動きは素早く、肉眼では捉えきれない。見る間に距離を詰め、海は攻撃を繰り出す間もない。
一瞬で鋭い牙は海の右肩口に噛み付いていた。
「ぐぅっ!」
海の口から苦痛の声が漏れる。それでも、反撃に出ようとするが――氷月はサッと海から離れた。
「カイ……カイ、やだ、死なないで、カイーッ!」
愛子は海に向かって駆け寄ろうとした。
そんな愛子に海は怒鳴りつけた。
「来るなっ! 朔夜さん、愛ちゃんを近寄らせるな!」
朔夜は海に命じられるまま、愛子の腕を掴み引き止める。しっかり掴んだまま離さない。
「離して、カイが死んじゃう。なんで、カイが」
風に揺らめく湖面をバックに、そこにいたのは、金色の豹だった。
全身がゴールドに輝いている。そして、豹にあるはずの梅花模様の黒斑がない。恐ろしく大型で、体長は三メートル近い。居丈高で誇り高い佇まいは、まるで百獣の王と呼ばれるライオンのような風情だ。
しかし、その体躯はどう見ても豹である。全身黒の黒豹なら聞いたことがあるが……はじめて見る金豹に、愛子は言葉を失った。
傷はそれほど深くなかったのか、海は第二撃に備えて身構えている。
だが、氷月の動きは素早く、肉眼では捉えきれない。見る間に距離を詰め、海は攻撃を繰り出す間もない。
一瞬で鋭い牙は海の右肩口に噛み付いていた。
「ぐぅっ!」
海の口から苦痛の声が漏れる。それでも、反撃に出ようとするが――氷月はサッと海から離れた。
「カイ……カイ、やだ、死なないで、カイーッ!」
愛子は海に向かって駆け寄ろうとした。
そんな愛子に海は怒鳴りつけた。
「来るなっ! 朔夜さん、愛ちゃんを近寄らせるな!」
朔夜は海に命じられるまま、愛子の腕を掴み引き止める。しっかり掴んだまま離さない。
「離して、カイが死んじゃう。なんで、カイが」

