朔夜の凛然たる声が、ボート小屋の後方から光と共に放たれた。
海が獣人族の注意を引き、攻め入る隙を窺っていたのだ。
北案寺ではしっかり見なかったが、朔夜の手にあるのは蓮の持つ白木の棒とは違った。
托鉢とかのお坊さんが持っている錫杖に似ている。あれより短いけど、朔夜の掛け声と共に光の帯が伸び、鋭い刃となり白露に襲い掛かった。
飛べない白露は避けることもできず、うねる様な細い剣で羽を刻まれていく。
朔夜も泳いで来たらしい。彼女の水に濡れた髪が、淡い月光に煌いた。
「クエーーッ!」
白露はとうとう断末魔の悲鳴を上げ、仰向けに倒れこむ。
「俺も戦う。あの女を倒すぞぉ」
ドスドスと湖面を波立たせ、天泉は朔夜に襲い掛かろうとする。
だが、そこに海が立ちはだかった。
「お前の相手は俺だっ」
構えを取る海を一瞥すると、天泉はボソッと呟く。
「……弱いヤツはいらない。それに、不味そうだ」
愛子はあまりの言われように脱力感を覚える。
だが、海にそんなことを気にしている余裕はないらしい。
(そうよ。カイって『碧玉』でも変身できるの?)
海が獣人族の注意を引き、攻め入る隙を窺っていたのだ。
北案寺ではしっかり見なかったが、朔夜の手にあるのは蓮の持つ白木の棒とは違った。
托鉢とかのお坊さんが持っている錫杖に似ている。あれより短いけど、朔夜の掛け声と共に光の帯が伸び、鋭い刃となり白露に襲い掛かった。
飛べない白露は避けることもできず、うねる様な細い剣で羽を刻まれていく。
朔夜も泳いで来たらしい。彼女の水に濡れた髪が、淡い月光に煌いた。
「クエーーッ!」
白露はとうとう断末魔の悲鳴を上げ、仰向けに倒れこむ。
「俺も戦う。あの女を倒すぞぉ」
ドスドスと湖面を波立たせ、天泉は朔夜に襲い掛かろうとする。
だが、そこに海が立ちはだかった。
「お前の相手は俺だっ」
構えを取る海を一瞥すると、天泉はボソッと呟く。
「……弱いヤツはいらない。それに、不味そうだ」
愛子はあまりの言われように脱力感を覚える。
だが、海にそんなことを気にしている余裕はないらしい。
(そうよ。カイって『碧玉』でも変身できるの?)

