「…はぁ」
「最近元気なくね？どうした？」
「…はぁ」
「何なんだよ…」
只今、悠さんの受験前ラストの授業。
私の苦手な理科…。
高校生になっても、続けたかったな…。
悠さんに教えてもらいたかったよー…。
「今日のお前、いつも以上におかしい。授業は中断」
「えっ？！」
「どうした？言ってみ」
「…今日で最後だなぁ…って」
「あぁ…」
「…高校生になったら塾やめなきゃだから…」
もう本当に嫌だよ。
「なんだ、そんなことか」
「そんなことって…！」
「別に俺の生徒じゃなくても、今の関係が終わるわけじゃねぇし。まぁ、蘭がやめたいっていうなら仕方ねぇけど」
「え？…このままの関係でいられるの？」
「当然。むしろ、生徒じゃなくなったら今の関係も隠さなくても大丈夫だと思うし…」
そっか…。
そんな心配になることじゃなかったんだ！
悠さんが私の先生じゃなくなったら、もう二度と会えないのかと思ってた…。
