「……あの、話って…」

「悠羅くんのこと」


悠羅?

悠さん…?

えっ、この人…何?

もしかして。


「悠羅くんの彼女だよ、あたし」

「…はい?」


彼女!?

私が…悠さんの彼女なんじゃ…?


「付き合ってるの。悠羅くんと」


え?意味分からないよ…。

悠羅って、確実に悠さんのことだよね?

…どういうこと?


「あたし彼女なのに〜、最近冷たいからさ?何かあったのかな〜ってね」

「どういうことですか?」

「あなた、悠羅くんのバイト先の生徒でしょ?」

「…はい」

「昨日〜、たまたま家に入るところ見ちゃってさ〜!あ、証拠もあるわよ?」


証拠?

篠原っていう人が、カバンから何かを出す。


「……これ」

「写真だよ〜」

「……」


何がしたいの!?

何が言いたいの!?


「ってか〜、人の彼氏に手出さないでくれない?」


…人の彼氏?

私の彼氏だよ…。


「あり得ないと思うけど…もし、付き合ってるなら別れてよね」

「…嫌です」

「じゃあ〜、これ塾に張り付けちゃおうかな〜」


写真を私の前で、ヒラヒラさせながら言った。


「やめてほしければ、別れればいいんだよ?」

「だから、嫌です!」

「あんた、生意気すぎない?あんたみたいなカスが、悠羅くんと付き合うなんて」

「……」

「なんかいったら?」


どうしよ。

どうすればいいの?