Goodbye XX


昼過ぎに、私は父と二人で公園へ出かけた。

遊具や砂場の他に、ゴム床のバスケットコートが併設されている。


普段は寡黙で感情の読み取りにくい父だけれど、ボールに触れるとその表情は少し和らぐ。

そして父からのパスを受けると、そのボールは父以上に饒舌だ。


私はたとえ部活が一日休みだったとしても、ボールに触れない日を一日たりとも作ることはない。

そして父も、私のその信念を知ってかこうして休みの日でも私を連れ出すのだ。

本気の練習をするわけではないけれど、一緒に過ごすこの時間がとても大切で、安らげるひとときだった。



休日の公園だから遊具の周りには小さな子どもを連れた親子が何組かいる。

しかし、この古びたバスケットコートには父と私以外に人影はない。



ひたすら動いて、走って、ボールを追いかけて、疲れたら父と並んで座って一休みして。

最近練習試合をした他校の話をしたり、次の大会の抽選が来週行われることを話したり。


呆れるほど普通な、親子の時間を過ごしていた。