「着きました」



 確かに近かった。
 確かにすぐだった。



 むしろ近すぎて考える時間がなかったんですけどもけども。



 「今更帰るとか言わないでくださいね?」


 「あ!はい!…ぇ?」



 まぁ僕帰るとかもう今全然考えてませんでしたけどもけども。



 けどもって僕何回言うんだよ



 「…あんまり固まらないでください」


 「あ!あぁ!ごめんなさい!ごめんなさい!」


 「ふふっ…テンパり過ぎですよ」


 「…笑うことないじゃないのでは?」


 「ごめん…我慢出来なくて!琉依さん緊張し過ぎて言葉も変なんですもん」


 「…ひどい」


 「ごめんってば、ほら入って?」


 「…おじゃまします」











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