あの日以降、冬麻の僕に対する執着(依存)は増していた。



 だけど悪い気分じゃないのは冬麻だったから。



 「琉依〜今日一旦抜ける、授業実技テストらしいんだ」


 「頑張れ冬麻」


 「…どこか行かないで」


 「行く時は言う」


 「わかった!じゃあ行ってくるね〜」


 「気を付けろな」



 年末に差し掛かる12月の上旬はテストが多くなるのが原因でこの部屋を空けることがある。



 だから余計に冬麻の執着が分かりやすくなる。



 「これ冬麻の」



 視界に入ったのは冬麻の館内履きは実技のテストなら欠かせない道具なのを良く知っている。



 「体育館だな」











.