気付いたら



 口に出していたんだ。



 「…冬麻…離れるな」


 「え?」


 「嫌いなら僕の側に最初から居させない!だから離れないでくれ!」


 「なら俺は何があっても離れないです」



 そう言いながら冬麻は僕をぎゅって抱き寄せた。



 それからはどんなに暑くても一緒にいて。



 でも冬麻は僕と付き合うことは無くて。



 僕が考えても非常に不思議な関係だったんだ。



 「琉依、好きだよ」


 「…五月蝿い冬麻」


 「…先輩今度デートしましょうよ」


 「は?」


 「新しく出来たジェラートのお店があるんです」


 「…な…もう…わかったよ」


 「ホント!?嬉しいな!先輩とデートだ!俺頑張ってお洒落しますから!」











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