「……古典の教科書が、無い」 私はそう力なく呟いた。 そして目の前の机にうなだれる。 もう、 終わった。 ……忘れたなら借りに行けばいいんだろうけど、授業が始まるまでもう1分切っていて。 隣のクラスまで借りに行って戻ってきたら絶対間に合わないもん!! どうしようどうしよう。