せっかく美味しいケーキを食べていたのに。 久世くんのせいで、途中から味が分からなくなった。 久世くんのばーか。 ばーかばーか。 って、そんなことを考えていたら プレートの上のケーキはいつの間にか姿を消していた。 「帰るぞ」 「あっ、うん!!」 私は頭上に降って来た言葉に反応して、 立ち上がる。 そして彼は、スタスタと1人で歩いていき サラリと会計を済ませた。