私の心中なんてお構いなしに日誌を覗き込んでいる久世くんを横目に、私は黙々と日誌を書き続ける。 すると夕日に染まった教室は沈黙に包まれた。 時計の規則的な音だけが空間に響いて。 私にとってその時間はとても居心地が悪かった。 「……真柴って―――」 彼もそんな沈黙が気まずかったのか、急にそう口走った。 「…何?」 「字、うまいのな。」 びっくりして口がぽっかーんと開いてしまう。 ……久世くんも世間話とか、するんですね。 なんか……かなり以外。