「おもしれー顔。」
それは聞き捨てならない、久世くんの言葉。
女の子に向かって、
面白い顔って。
ちょっと失礼過ぎやしませんか。
「……ヒドイ」
背の高い久世くんを、必然的に見上げる背の低い私。
「ははっ、泣くなよ。良いトコ連れてってやっから」
そう言って久世くんは、私の手と彼の手を絡ませた。
いわゆる、“恋人繋ぎ”っていうヤツを恥ずかしげもなく、自然にやってのける。
本当は振り払って逃げたいところだけど、
力では敵わないって分かってるから……
私は彼に従うしかなかった。
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