「俺を無視するとはいい度胸だな」 ―――――放課後 朝の騒ぎが少し落ち着いてきたのに。 彼――― 久世哉多は、席に座って教科書を片付ける私の横に立ってそう言った。 ……威圧感が、尋常じゃあないです。 「………。」 無視。 無視無視。 私はとにかく華麗なるスルーを続けた。