「りおー……」 「何?」 そう言って理央は優しく微笑んだ。 それはまさに、包容力の塊って言う感じ。 「私の彼氏になってーー」 「ははっ! 考えておく」 理央は私の言葉にそう返して、再び優しく微笑んだ。 「―――……教室、戻ろうか」 「うん。」 私は重い足を上げて、階段をくだる。 ……はあ。 戻りたくないな。