「雪花ー。早くしないと学校遅刻するわよ!」 ドア越しにお母さんがそう言った。 その声に促されて渋々ベッドから起き上がる。 「分かってるー! 今、行くからー」 クローゼットから着慣れた制服を取り出して、着替える。 そして髪を整えるために鏡の前に座った。 「うわー酷い顔。」 鏡に映った自分に向けてそう言って。 睡眠不足によるクマを隠すため、メイクをした。