全部、悪い夢だった。













――――――夢だったら……いいのに。








朝、眩しいくらいの朝日が差し込んだ部屋で目を細めながらそう思った。



あの忌々しい事件から一夜明けて、6月10日。






私はベッドの上からなかなか動けずにいた。