「なぁ、舞」

俺は気付いた時、こう言っていたんだ

「俺はお前の兄上に似ているんだよな?
なら、俺はお前の兄上にはなれなのか?」

遠まわしに甘えろと言いたいつもりがなんか変に、、、

「クスっ、永倉 さんって本当、筋肉馬鹿だけどお人よしだよね」

おぃ、

筋肉馬鹿ってなんだよ。

「ねぇ、」

「あ?」

俺は今、不機嫌なんだからな!

「“兄上”」

……え。

“兄上”と言った舞ちゃんの顔は真っ赤で、
でも、初めて心からの笑顔を見た

「兄上になってくれませんか?」

笑いながら泣く舞ちゃんは美しくて、
まるで花が咲き誇っているようだった

「舞、おいで」

そして俺はそんな舞ちゃんを思いっきり抱き締めた。

舞ちゃんはとても小さくて
俺はこの小さな背中を守ると誓った

舞、絶対に俺はお前を一人にしないから



永倉side*end