真っ赤な顔を隠すように俯くと

「そうしとけ。

瑠乃の赤面は、俺だけが知ってれば良い。」





そんな声が降ってきて、顔の温度はますます上がる。






いつもと変わらないはずの校門までの道がやけに長く感じられて。



それでも、やっとのことで学校を出る。







そして夕陽の射す方へ、



私の手を握ったまま歩む俊也くん。






…………。








「あの、俊也くん。」




「ん?」








優しい微笑みと共にそう返してくれたけど…








「わたし、家、反対側なので…」