「ね、ねえ?」 「なに?」 「ちょっとトイレ行ってきていい?髪の毛は直したいから……」 「勝手に行ってこい」 「ありがとう。先、行ってていいからね」 あたしは握っていた手を離そうとした。 その時ギュッと、藤澤陸に強く握られた。 「あ、わりぃ」 「だ、大丈夫」 なんで……? なんで離そうとしなかったの? 藤澤陸の考えてること、表情が全然わかんないよ……。