かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
「……ん」

「あ、起きました?」

「悪い、なんか急に眠気が」


間宮さんが目を覚ました。
 
ちょうど次の話を始めようとしたところで、タイミング的にはぴったりだけれど、好きな話だっただけに、少し残念な気分だ。

それにしても、起きてすぐ「悪い」なんて言葉が出てくるあたり、間宮さんにとってこの居眠りはよっぽど予想外のことだったのだろう。

バツが悪そうに髪の毛をワシワシする姿からは「なんでだ……?」と、寝てしまった自分に自問する声が聞こえてきそうなくらいだ。

ただ寝ぼけて「悪い」と言ったわけではなさそうに見えて、それがなんだか可愛らしい。


「いえ。ちょっとでも眠れたのならよかったです。たぶん2時間弱くらいでしょうかね。今、ちょっと携帯が手元にないので正確には分からないんですけど、あたしのお腹の空き具合からすると、それくらいかなと思います」

「そんなにか……。まあ、日が照って暑くなってきたしな。てかお前、何気にイヤミだな」

「ふふ」

「ほんと、可愛くない」


そう言って少し笑うと、間宮さんは手で日除けを作り、目を細めて太陽を見上げた。

あたしも同じようにして太陽を見上げる。

今日も暑くなりそうだ。