かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
それを聞いて、間宮さんがおにぎりの最後の一口を頬張る横で、あたしはやっと半分まで減ったおにぎりを持つ手をそっと膝に置いた。

その質問にはまだうまく答えが出せていない、というのが、今のあたしの率直な気持ちだ。

まだ好きなことは自覚しているけれど、とてもお似合いな2人を見て、どうしても伝えなければならないことなのかと疑問にも思う。

なかなか判断がつかない……。

そうしてすっかり黙り込んでいると、ふっと間宮さんが口を開いた。


「いつどうなるか分からない。そう思ったら、今言わなきゃ後悔すると思うことは、どんなことであれ言っておいたほうがいい」

「……え?」

「強制はしないし、お前が決めることだから俺には関係ないけど、さっきからお前の歯に海苔が付いている、ってのは、一緒にいる俺が恥ずかしいから言っておいたほうがいいことだ」

「えぇっ!?」

「ウソ。アホか」

「……もう、そういうのやめてくださいよっ」


でも、どうしてだろう。

最後こそ茶化されてしまったけれど、間宮さんの言葉には不思議と説得力があって、少し気持ちが軽くなったような気がする。

それと同時に、もしかしてこの間の花火と何かしら関係がある言葉なのかもしれない、とすぐに結びつけられるくらい重い。