かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
かろうじて声には出さなかったものの、彼の顔は確実に「げっ……」と言っていて、おまけにバスケットから少し距離をとった。


「なっ……。ピクニックの何がいけないんですかっ!ワイワイ楽しいじゃないですか!」

「うっさい。だいたい俺は、そういう子どもっぽいのは嫌いなんだよ。つーか俺を見て言え。似合うと思うか、こんな図体して」

「……、……ぷ」

「笑うな」


ムキになってピクニックを推していると、間宮さんが突拍子もなく面白いことを言ったので、つい想像して、思わず吹き出してしまった。

間宮さんは180センチはあろうかという長身で、見た目も、眼鏡をかけるとなおさら知的。

性格の悪さにさえ目をつぶれば、整った顔立ちも相まって、すごく格好いい人なのだ。


「あはっ。すみません、間宮さん。今の、あたし的にかなりツボみたいです。ふふっ」

「……。……あっそ」


いつまでも笑い続けるあたしの隣で、間宮さんは珍しく困ったような表情を見せ、額に手を当ててため息混じりに首を振っていた。





「あ。うまい」

「よかったぁ。ちょうどシラスがあったので、梅干しも刻んで、混ぜご飯にしたんです」

「いや、素材がな」

「……」


あまのじゃく……。