すると。
「何が仲良くやろう、なんだ? それより腹減ったんだけど、昼飯どうするよ。ここで食うか民宿に戻って食うか、どっちにする」
「うわっ!もー、びっくりさせないでくださいよ、間宮さん!心臓飛び出たかと……」
「んなわけあるか、バーカ」
「……」
館内を見終わって戻ってきた間宮さんがいつの間にかそばにいて、あたしはまた、大げさなくらいに驚いてしまった。
というか間宮さんってば、朝も今も、気配を消すのが上手すぎだと思います……。
「で、どうするよ」
「……あ、おにぎりなら持ってきましたけど、食べます? 昨日の残り物で悪いんですけど、おかずも少し詰めてきたんです」
聞かれて、そう答えながら、隣の椅子に置いていたバスケットを間宮さんに見せる。
お昼も近かったし、もしかしたらと思って、間宮さんが出かける支度をしている間におにぎりを握り、おかずも詰めたのだ。
あり合わせで申し訳ないのだけれど、食べないならそれで構わないし、準備だけはしていた。
「ったく。ピクニックか」
バスケットの中身がお弁当なのだと分かったとたん、間宮さんはものすごーく嫌な顔をする。

