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数日後。
金曜日、午後8時30分。
あたしは間宮さんと塩田さんの許可を得て『コトノハ』ラジオのマイクを前に座っていた。
「皆さんこんばんは、ナツです。今週も『コトノハ』ラジオの時間がやってまいりました。9時までの30分間、まだまだ未熟者の私ですが、どうぞよろしくお願いします」
スカートの裾をキュッと握る。
今日は台本はない。
生放送の番組なため、毎週の放送も、もちろん緊張はするけれど、台本がないというだけで、その緊張感は何倍にも跳ね上がる。
けれど、今だからこそ伝えたい。
「突然ですが、今日は、皆さんからお寄せ頂いている、『私の背中を押してくれた一言』のコーナーをお休みして、ナツこと小菅菜月のお話を聞いて頂けたらと思っています」
ゆったりとしたテンポのオープニングの音楽が流れる中、ラジオの前で耳を傾けてくれているだろうリスナーさんたちに、そう切り出す。
そうして、もう一度、スカートの裾を握り、ぐっと気持ちを持ち上げ、一呼吸置いてからマイクに向かって声を乗せていく。
……今日は11日、あの日だ。
今日ほど、適している日はないかと思う。

