かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
間宮さんを無事に民宿まで連れ帰れたことに対しての安堵感や、お腹いっぱいに料理を詰め込んだ満腹感、昨日からほとんど眠れていなかった疲労感などが重なり、その会話を最後に、あたしのまぶたは持ち上がらなくなった。


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再びまぶたが持ち上がったのは、目の奥が明るくなり、眠りから起こされたためだった。

明るいほうへ目を動かせば、窓から差し込むオレンジ色の光が強烈で、目覚めたばかりで、まともに頭が働いていないせいか、それが朝焼けなのか夕焼けなのか、今ひとつ分からない。

ただ、すごくよく寝た感じはあり、疲労感もすっかりなくなっていることから、船を漕いでいる、という一連の会話のあと、すっかり眠り込んでしまったことが容易に想像でき、オレンジ色の光は夕焼けなのだろうと察しもついた。


その後のことで覚えていることといえば、記憶がおぼろげすぎて、夢だったのか現実だったのはか定かではないけれど、頬にむにゃっとした感覚があったことだけはなんとなく……と。

そんな程度だ。

あの感覚は、一体、何だったのだろう……。


「おや、起きたようだね、菜月」

「あ、うん。ごめん、寝すぎたみたい」


すると、おばあちゃんが部屋に顔を出す。