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秀斗の葬儀の日取りが決まった、という知らせを受けたのは、それからすぐのことだった。
7月下旬。
ちょうど、世間一般には夏休みに入るか、入ったばかりといった頃で、葬儀会場には、津波で生き残ったかつての同級生の姿もちらほらとあり、思わぬ形での再会となってしまった。
葬儀の合間に少し近況を尋ねてみると、仮設住宅に家族と住みながら仕事を探しているという話もあれば、遠くの親戚を頼り、新たな土地で生活の基盤を作ろうと、必死に慣れない仕事に就いている、という話もあり、進学したという人は、俺のほかには、数える程度しかいない。
そう言う話を聞くと、安易に「頑張れよ」とはとても言えるような状況ではなく、ふいに、以前秀斗に言われた『知らないことは罪だ』という言葉が思い出され、その通りだと痛感した。
秀斗のその言葉には、同級生たちの震災後のことも含まれていたのだと、改めて思う。
もしかしたら、秀斗は、俺に同級生たちのその後を知ってもらうために集まる機会を作ったのかもしれない……いや、変に考えすぎか。
けれど、そんなふうにさえ感じる葬儀だった。

