正直なところ、仲間たちの訃報を聞いても、思っていたほどの衝撃はなかった。
ああ、やっぱりそうだったのか……と、やっと仲間たちの安否を聞くことができ、ほっとした気持ちのほうが大きかったからのように思う。
昨日の電話での、会ってから話したい、という秀斗の言葉を、会わないと話せない、とも取れると感じ、それなりに覚悟を持って会いに来たことも、もちろんその原因のひとつではある。
ただ、やはり、ほっとしたのだ。
「あれ、もっと驚くと思ってたんだけど、意外にあっさり? まあ、でも、震災から1ヶ月以上経っても連絡が取れないままなんだから、そりゃ、覚悟くらいは……な。俺のことも、死んだと思ってても不思議じゃないよな」
「秀斗……っ」
すると秀斗は、今度はやけに笑顔を見せながらそう言い、俺はつい、語気を荒げてしまう。
どうしたんだ、秀斗……。
秀斗の顔を見た瞬間に、どこか違和感のようなものを感じてはいたのだが、その違和感は、ますます強くなっていくばかりだ。
「ごめん、ごめん、キツい言い方だった」
「……あのな、秀斗。俺だってショックなんだ。そんなふうに言わないでくれよ。秀斗のことも、正直、諦めていたところがあったのも否定はできない。けど、俺なりに覚悟をして会いに来た。頼むよ、みんなのことを教えてくれ」

