かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
すっかり間宮さんに頼りきってしまっているけれど、本来は、あたしこそ、街中を駆けずり回ってでも必ず2人を見つけ出す、くらいのことを言えなければならないはずのだ。

なんて情けないの、あたし……。

日が暮れるまでには、まだ少し時間があるというのに、何を弱気になっているのだろうか。


「あたし、念のため、安く泊まれそうなホテルとか、朝まで営業しているカラオケ店とかファミレスとか、携帯で調べてみます」

「それがいいな。よし、出よう」

「はい」


そうして、動物園は空振りに終わりつつも、次なる手だてを考え、園をあとにする。

閉園後。

しばらく待ってみても、2人の姿は見つけ出せず、確認のため、事情を話し、職員の人に残っている人はいないかと園内を見回りしてもらったのだけれど、チケットが出た枚数と帰っていった人の人数が同じだということで、2人は動物園にいない、と裏が取れただけだった。


それでも、動物園にいないということが分かっただけでも収穫で、もしかしたら動物園の中にいるのでは……と気にしながら街中へ探しに行かなくてもよくなったのは、精神的に大きい。

園内を見回りしてもらっている間におおよその検索は終わっているし、あとは、間宮さんと手分けをし、しらみつぶしに2人を探すだけだ。