かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
間宮さんは、乗り換えの駅に着くまでの長い移動時間を、あたしをからかって時間潰しを図るつもりでいるのではないだろうか。

そんなふうに疑ってしまうくらい、今の間宮さんの言い方や笑い方は、計算され尽くしているように感じてしまったあたしだった。


「ブサイクでもいいですよーだ。ふん」


そう言って、そっぽを向く。

ブサイクだろうと何だろうと、会話らしい会話もないまま電車に揺られ続けるよりはずっといいだろうし、あたしには、間宮さんの考えていることなんて、とうてい分かりっこないのだから、好きに笑ってもらって構わない。

……諦めよう。

それに、さっきも間宮さんに言われたように、もしも2人が動物園にいなかったら、新たに行きそうな場所の見当も、今のうちに何ヶ所かつけておくに越したことはないのだ。


「今からあたし、2人が行きそうな場所を考えますので、ブサイクな顔で考えていても、笑わないでくださいね。お願いします」

「おお、さっさと考えろ」


そうして、ひとまず会話は途切れ、間宮さんは窓の外の景色にまた目を向け、あたしは、ハルや香ちゃんとした会話をできるだけ鮮明に思い出そうと、メールの内容や日付を見ながら出来事を思い出し、そこから、何か言っていたことはなかったかを思い出そうと努めた。