かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
間宮さんの素早い行動力には、そう思うほどの強い何かがあり、それはきっと、満月を見に行ったときに言っていた“本当の暗闇”や、それ以前から少しずつ語ってきた“仲間”のことが大きく関係しているのではないか、と感じる。

間宮さんの仲間の誰かが、ハルと香ちゃんのように駆け落ちをしたことがある、とか。

……ううん。

今は、その謎に頭を使ってはいけない。


「あっ!ここです!午前11:38発の電車です!それに乗れば乗り換えも1回で済みますし、待ち時間も5分です。急ぎましょう、もうすぐ電車が来ますよ、間宮さんっ!」

「おう」


時刻表は、字が小さく、路線を調べるのも、なかなか難しいものがあったのだけれど、目に止まった箇所をたどって見てみると、奇跡的にもあたしたちが目指す場所の時刻表だった。

急いで切符を購入し、改札をくぐれば、ちょうど電車がホームに着き、それに飛び乗る。

時刻表を閉じる寸前、ちらりと目に入ったこの電車の次の電車は、約1時間後とあって、田舎のローカル線の力を見せつけられたらような気分だったのだけれど、とにもかくにも、乗れてよかった、と胸をなで下ろす。

間宮さんもそれは同じなようで「1時間の差はさすがに厳しかった……」と、ほっとした顔だ。