かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
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そうして、まず先に向かったのは、この町で唯一の駅であり、おそらく、ハルと香ちゃんがここからどこかへ行ったと思われる場所だった。

毎年ここに来てはいても、そのほとんどを汐凪と町内で過ごすため、町外のこととなると、あたしもそれほど詳しいわけではなく、ゆえに、2人が行きそうな場所の見当もつかない。

そこで、駅名や時刻表からおおかたの目星をつけるためと、2人を見た人はいないか、などを聞くため、まずは駅に足を向けたのだった。


「俺、ちょっと駅員に聞いてみるわ」

「はい、よろしくお願いします」


時刻表と駅名を頼りに、町外にはどんな場所があっただろうか、と記憶と照らし合わせ、2人の行方の見当をつけていると、間宮さんがさっそく、駅員さんに話を聞きに行った。

午前中の、比較的空いている時間に2人が駅にいたことから、もしかしたら、駅員さんの記憶にも何か残っているかもしれない。


「ダメだ。今日に限って、高校生くらいの奴らがわんさか駅を利用したらしい。たぶん、2人は軽装だったんだろう、大きな荷物を持っていたら覚えていたかもしれない、って駅員が」

「そう、ですか……」


けれど、戻ってきた間宮さんは首を振る。