かけぬける青空は、きっと君とつながっている

 
間宮さんに2人のことを報告しなくちゃ、そう思ったあたしは、今日は夕飯の手伝いは遠慮することにして、さっそく2階に向かう。

すると、2人にしてあげようといそいそ退散するあたしの背中にかかった声は……。


「はいはい、今忙しいから好きにしなさい」

「ぷっ」


2人の返事がまったく一緒で、あたしはまた、吹き出して笑ってしまった。

笑いをかみ殺しながら階段を上っていくと、一番上の段に腰掛けていた間宮さんと目が合う。

どうやら気になって様子をうかがっていたらしい間宮さんは、あたしが近くまで行くと一言。


「よかったじゃん」


それだけ言って、少し横によけて“座れば?”と目線で促してくれた。

間宮さんと2人、並んで座って、台所から聞こえてくる、お母さんとおばあちゃんのけんか腰ながらも楽しそうな声に耳を澄ます。


「ありがとうございました。間宮さんが港までつき合ってくれたおかげで、あの2人、なんだかんだで、うまくいったみたいです」

「そうみたいだな。ま、女っていうのは、いくつになっても面倒くさい生き物みたいだけど。で、何が原因で不仲だったか聞いたのか?」