「傷、恒さんってそんなに危険なのかい？」


淳夜が傷の目を覗き込みながら訊いた。


「まぁ、普通の世界にいちゃアイツの話なんて聞く事なんざ無いけどな」


「ふぅむ。今のオレ達には関わりの無い世界か」


「今の、ねぇ………」


それは未来のお前は関わりを持っているという事か。

それとも過去の俺という存在を指しているのか。




どっちでもいいか。

きっと両方だろう。



「八年前、か…………なんかあったのかな……」


「傷君は何も知らないの？」


「何だよ琴ちゃん、興味あんのか？やめとけやめとけ、若いうちから危ない事に首を突っ込むな」


「あなた、自分が後輩だっていう自覚ある？」