「……っと、もうこんな時間か」
傷が壁にかかっている時計を見上げた。
あと少しで昼時だ。
「そういえば、これから北海道まで出張だって言ってたね。時間は大丈夫なのかい?」
「んー……まぁ、夕方までに着いてればいいし、ちょっとくらい遅れたって文句は言われないさ」
そういう立場に、傷はいる。
決して低くはない、むしろいろいろな事柄に対してかなり優遇されているような地位。
「大丈夫大丈夫。んじゃ行こうか。生徒会専用会議室、だっけ?」
「あぁ、そうだな―――」
「ちょっと待った!!!その会合、あたしも参加させて貰おうか!!!」
「!!」
「部長?」
蔆哉の顔が一瞬ひきつり、傷は驚きの声を上げた。
そこにいたのは、昨日別れたあと再び姿を消していた滅多に登場しない女部長・桜木由奈だった。
「学校ではもうあんたと会えないと思ってたよ」
「失礼な。あたしは約束を守る女だぞ?」
約束―――って。
「皆に昨日の事を話す―――ってヤツ?」
「そうそう。お前も知りたがってただろ?」
「まぁ、そうだけど―――」
「悪いけど、桜木。傷はこれから我々生徒会が事件の説明をしようと思っていた所なんだ」
「蔆哉さん?」
蔆哉は傷にゆっくり近付くと、傷の二の腕を掴んで自分の傍に引き寄せた。
「だから、言ったろ。あたしもそれに参加するって」
「ボクは彼だけを招待したつもりだが?君の事は呼んでいない」
ギリ、と蔆哉の手に力が籠る。
爪が、傷の腕に食い込んだ。
「………………。」
今日は夏休み前日。
気温もそれなり暑く、半袖の制服を来ていた傷の剥き出しの肌に、その爪の痕が付く。
「………………。」
この人は、一体何を焦っているんだろう。
不意にそんな考えが頭を過った。
傷が壁にかかっている時計を見上げた。
あと少しで昼時だ。
「そういえば、これから北海道まで出張だって言ってたね。時間は大丈夫なのかい?」
「んー……まぁ、夕方までに着いてればいいし、ちょっとくらい遅れたって文句は言われないさ」
そういう立場に、傷はいる。
決して低くはない、むしろいろいろな事柄に対してかなり優遇されているような地位。
「大丈夫大丈夫。んじゃ行こうか。生徒会専用会議室、だっけ?」
「あぁ、そうだな―――」
「ちょっと待った!!!その会合、あたしも参加させて貰おうか!!!」
「!!」
「部長?」
蔆哉の顔が一瞬ひきつり、傷は驚きの声を上げた。
そこにいたのは、昨日別れたあと再び姿を消していた滅多に登場しない女部長・桜木由奈だった。
「学校ではもうあんたと会えないと思ってたよ」
「失礼な。あたしは約束を守る女だぞ?」
約束―――って。
「皆に昨日の事を話す―――ってヤツ?」
「そうそう。お前も知りたがってただろ?」
「まぁ、そうだけど―――」
「悪いけど、桜木。傷はこれから我々生徒会が事件の説明をしようと思っていた所なんだ」
「蔆哉さん?」
蔆哉は傷にゆっくり近付くと、傷の二の腕を掴んで自分の傍に引き寄せた。
「だから、言ったろ。あたしもそれに参加するって」
「ボクは彼だけを招待したつもりだが?君の事は呼んでいない」
ギリ、と蔆哉の手に力が籠る。
爪が、傷の腕に食い込んだ。
「………………。」
今日は夏休み前日。
気温もそれなり暑く、半袖の制服を来ていた傷の剥き出しの肌に、その爪の痕が付く。
「………………。」
この人は、一体何を焦っているんだろう。
不意にそんな考えが頭を過った。
