「んで、何の用だ?俺はこれからジェット機チャーターして北海道まで出張なのだが」


「へぇ……やっぱり仕事、してるんだね」


「まぁな」


〈やっぱり〉……って事は。


多少は、俺の素性を知っているのか。




「この学校に、琴ちゃん以上の情報屋なんていたっけ?」


「んー…………ちょっとしたツテがあってね。君の事を少し調べてもらったのさ」


傷の言わんとしている事に気付いたのか、蔆哉は面白そうに笑った。